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AI新時代の到来

今朝の朝礼でも社員に向けてお話しましたAIについて、ブログにまとめておきたいと思います。

 

先日グラツィエさんにて、講演に来てくださったFujitsuのエバンジェリスト、中山五輪男さんの講演内容です。「エバンジェリスト」というのは、自社の商品やサービス、社会に提供しているものについて、わかりやすく説明できる人のことを言います。中山さんは、Fujitsuの主席エバンジェリストですから、Fujitsuの広報最前線にいる人と思ってくれればいいです。

 

 

日本はめちゃくちゃ遅れてるぞ

Fujitsuは、パソコンを作る事業だけでなく、AIやIoTなどの先端的デジタルテクノロジーを使って、業務内容の軽減や、デザイン思考を使った戦略構築コンサルタント事業などを手掛けています。

毎日、そんなソリューションを提供することを解説しているわけですが、諸外国と比較して日本のデジタルテクノロジーの遅さについて、危機感を覚えるというお話でした。

 

世界競争力ランキング(IMD調べ)

スイスのビジネススクールIMDが毎年発表しているデータで、今年の5月28日に2019年度版「世界競争力ランキング」が発表されました。このスクールが発表しているランキングは今年で31回目。主要国63カ国(都市)が対象となってます。

これによると1位はシンガポール、2位は香港、3位はアメリカ、4位がスイス・・・・日本はなんと30位。()の中は昨年の順位ですから、1年間で韓国に抜かれ、43位だったインドネシアに追いつかれたという形です。

このランキングの元になる指標は「経済パフォーマンス」「政府効率」「ビジネス効率」「インフラ」など。この調査が始まった平成3年では、日本のランキングは世界2位でした。30年経過した現在、日本は大きく凋落していることが分かります。

 

中国がどれくらい変化しているか(深セン市の例)

シリコンバレーはもう古い。デジタルテクノロジーのリーダーは中国の深圳だ。といいます。中国では北京・上海・広州・深圳が、4大都市とされています。香港の隣町で経済特区に指定されてます。

 

1980年の深圳は人口30万人程度の小さい街でした。滋賀県でいうと大津市よりも小さいですね。それが中国改革開放の40年を経て、1400万人を超える大都市に変貌を遂げました。そして何よりびっくりするのは、10人に一人が企業経営者であり、市の平均年齢が32.5歳だということです。

 

アフターデジタル、リアルをデジタルが包含する世界の到来

深センの何がスゴイかは、人口が急発展した都市ということでなく、デジタルが生活に完全にインストールされた未来都市として運営されている点です。

今まで僕たちは、リアルの生活の一部をデジタルにトランスポートしていました。例えば、手書き伝票をパソコン管理、フィルムカメラの代わりにデジカメ、手帳の代わりにスマホを使うとか。そういう考え方を「ビフォーデジタル」といいます。

 

対して、リアルの全てがデジタルに包含されている世界を「アフター・デジタル」といいます。そこでは病院のカルテも、運転免許も銀行口座も、市民番号に紐付けられます。

 

顔認識により買い物は素通りで完了。監視カメラにより交通違反が発生したら、自動で引き落としが行われ、レストランはQRコードを読み取り、スマホから注文。ウエイトレスはいませんしお会計というアクションもない。当たり前ですが、現金というものは存在しません。全て電子マネー決済です。

【アリババが経営する未来ストア】

このSFのような物語が、現在の深セン市では日常的にあるわけです。だからこそ、シリコンバレーよりも先を行っていると言われてます。どうでしょう。日本よりも10歩も100歩も前を行っていますね。

 

さて、これから日本はどうなるか。

 

これからはDX(デジタル・トランスフォーメーション)が大きな流れに。

テクノロジーによる効率化でなく、テクノロジーが基本OSになった世界では、働き方も変わるし、雇用関係も変わる。これから10年くらいで大きく僕たちの日常を変えていくのでないかと思います。

 

僕たちは建築屋です。作るものは結局ローテクで進むんですが、それでもハイテクが徐々に入ってきてます。時代がどう動いていくのか、しっかりと見極めて、働く社員にとっても良い会社であるために、変化していきたい。そう思うばかりです。

 

 

おすすめ図書

デジタルとリアルが完全に同化した世界について書かれてます。危機感を感じるなら必読。

今回講演くださった中山さんの著書。文字数少なくて、めちゃ分かりやすい。入門にはベター。


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